目まぐるしく状況が変わる.GWは急遽札幌へ.
正直お金はかかったし,メンタル的にもしんどい部分はあったが,無駄ではなかったと確信してる.
命にはやはり意味があるのだ,と思ったり,むなしいものだと思ったり,価値観を大きく揺さぶられている.20年ほどぶりに.
さて,本など.
冬,札幌のブックオフで見つけて買ったもの.
何かの移動中に読み始めたのがおもしろくて最後まで一気に読んでしまう.
ギャチュンカンという8000メートルに満たないものの,チャレンジャーがこれまでほとんなかった鋭鋒からの脱出劇.
山野井泰史が主人公であるが,直子夫人のマイペースさ・力強さに心打たれるものがあった.
手足殆どの指を凍傷で失っても登り続けるとか尋常じゃなさ過ぎやろ…
本を減らそうとは思うものの,山岳系の小説はちょこちょこ再読するので判断が難しい…
これも山野井泰史の小説.
クロニクル形式で,登頂成功・敗退を含んだ7程度のエピソードからなり,最後は凍のギャチュンカンで終わる.
スポンサーもつけず,質素な生活をしながら自身のスタイルを貫いて好きな山に登る.
非常にシンプルな考え方だからこそ,死と隣り合わせのアルパインスタイル登山にかけることができるのかもしれない.
凍がドラマティックかつ生々しく描かれているのに対し,本作品は本人の考え方をもとに当時の状況が淡々と綴られている.
ここまで自分の人生を貫くことができれば,山で死が訪れたとしても後悔しないのだろうか.
生き方について考えさせられる.必読.