おっと…書評を忘れていた.
肖像画家の主人公が,騎士団長殺しという絵の周りで起こる出来事に巻き込まれる話.
ちなみに絵を描いたのはめっちゃ有名な日本画家で瀕死の状態.主人公はその人が住んでいた小田原の家を借りている.
まあ,何というか…非常に雑な印象だけど…長くない??1Q84でも思ったけど.
第一部とか殆ど小田原の家付近で終わるよ?確かに絵の騎士団長が(ネタバレ)た時とかはちょっとうきうきしたけど…
第二部は遂に謎の世界が現れるけど,やはり世界の終わり…に比べるとうーん?で終わるな.
ほんのりメタファーを散りばめただけ感があり,件の小説よりイメージを掻き立てられないというか.
最近の作品だと,
多崎つくる>>>騎士団長>1Q84
という感じかしら.1Q84より本作の方が短いのは救いだが,それにしても500ページ×2巻でこの物語の進行はキツい.
ただ不思議なことに,部分的に読んだ後でも何となく現実世界に余韻を残しているんだよね.
何となく意識して所作を考えるというか,何か手を取る時にものを考えて心の中でセリフを言ってみるとか.村上さんの表現が移るってことは,やはり影響を与える作品ということに変わりはないのだな.