映画など

この土日も禁酒(12日目)に成功したが,やはり「映画を見る」とか「趣味のことやる」とか,そういうの決めとくとよいみたい.

昼間は駅周辺とか乾物屋+農協(ランニング)とか買い物など.

 

去年のアカデミー賞受賞作品ということで気になっていたので,400円ながらレンタルして鑑賞.

アメリカの大地をキャンピングカーやヴァンで旅しながら,その土地土地で仕事を得つつ,仲間との交流過程を描いている.

貧困に焦点を描いているということではなく,自分のしたいように自分の価値観で生きていくことを選んだ,一つの人生のあり方という視点・考え方でストーリが進んでいく.

映像が非常に美しく,私が経験した旅のワンシーンと非常に似たシーンがあり(崖の上の海岸線とか,明け方の草原とか),その度に少し見とれ,思い出す.これは非常に高評価ポイント.

雰囲気は全体的に暗い.人生の過半を終えた人たちがメインの物語なのでこれは仕方ない.場面場面のトーンも暗めだがこれは却って人生の暗喩となっていて良く,私好み.

しかし個人的に主人公の価値観に共感できない部分もあり(姉の家のシーンとか,友人の家に招かれたシーンとか),「そう考えるだろうな…」と思いつつも,感情移入がなかなかできず.でもまあ実際こういう思考に陥ることもあるしな…,まあリアルな感情なんだろうなとか思ったり.

ラストは,「たぶん(映画のどこかで)主人公はそうするのでは」と予想した通り.私は過去を振り返りすぎなのかも,という感じのセリフがあったが,失ったものが多い人ほどその行動の意味に刺さる映画なのだと思う.

ただ,アカデミー賞とかいろいろ受賞の前評判があって期待が大きかっただけに,良くもなく悪くもなく,まあ普通…という印象はぬぐえず.映像と音楽はとても印象的で,旅心がかなり鮮烈に揺さぶられたので70…,いや75点.

 

 

某誌でおすすめされており,予告も非常によさげだったのでこれも借りて観てみた.

イカップルの一人が認知症を患い,記憶をなくしていくなか,旅を続けていく,という物語.

 

これは…演出とかもうちょっと良ければ相当よかったんじゃないか…?

題材は良く,俳優陣の演技も良くて魅せられたし,悲痛な感じも伝わってきてのめりこめた.

ただ,途中から凄いテンポが悪くなる.雰囲気を醸し出すという感じではなく,退屈な感じ.

場面も凄く少なく,車の移動,姉の家,コンドミニアム(?)くらいしかない.それはそれでいいのだが,展開が大きく進むわけでもなく,二人の葛藤を演技で魅せてるだけ感が.

演技,映像はよく,題材もなかなか惹かれるものがあったので,プロットによってはめっちゃよくなったような.個人的にはがっかり.60点.